『ウォーゲームハンドブック2019』より、『川中島』をソロプレイする。
Turn1
謙信が旭山城、信玄が塩崎城に入る。
犀川を境界線に、上杉が北部2エリア、武田が南部3エリアを支配。
両軍ともVP差なし。
Turn2
増援フェイズ
勘助「宇佐美、やりおるのう...」
行動フェイズ
上杉、今度は「風林火山」で川中島に進出。
信玄「"風林火山"は武田しか使えないんじゃないのか」
勘助「そんなルールはありません」 信玄「"風林火山"はワシの専売特許なんじゃあ!」
勘助「まあ、われわれも『孫子』をパクってんですけどね」
武田も対抗して川中島に進出。
しかし、謙信自身はひとつ手前のエリア旭山城から動かず。
信玄「何だか消極的じゃのう。はっ、まさか"動かざること山の如し"とか気取ってるのか」
両軍、直ちに戦闘中止して本拠地に戻る。
信玄「将軍の権威をカサに着おって。それでも戦国大名か!」
勘助「お館様、史実では将軍の仲裁をガン無視してましたよね」両軍が退いたため、川中島エリアは中立化。
武田は、前ターン得られていた2VPが、今ターンは得られない。
さらに、信玄が本拠地に戻されたため、
「本拠地以外のエリアにリーダー駒があれば+1VP」
のボーナスも得られない。
謙信は上述のとおり川中島にいなかったため、旭山城に残ることができ、このボーナスを得ることができる。
よって、今ターンは上杉方が+3VP
信玄「そのために川中島に来なかったのか!どこまで卑劣な奴なんじゃあ!」
勘助「動きが謙信ぽくないですね。偽物じゃないですか」
Turn3
武田は、川中島に再進出するだけでなく、強行軍(表面ユニットを裏返す)で犀川を渡る。
上杉も対抗して、同じエリアに大軍を集結。
戦闘フェイズ
武田、ここで「車懸りの陣」。
両軍、戦力分のダイスを振り、目を戦闘結果表に当てはめる。
【武田】打撃2、防御0、後退3
【上杉】打撃2、防御3
信玄「車懸りの陣、全然効果がないではないか」
勘助「お館様には使いこなせない戦法でしたかね」信玄「なんじゃとお!こうなったら...」
武田、続いて「一騎打ち」。
勘助「そんなところまでパクらんでも...は、あなた実は謙信なんじゃないですか?」
一見すると勇ましそうなカードだが、実は「将軍の仲裁」と効果は同じ。
両軍、本拠地に退却。
前ターンとほぼ同じ展開なのだが、今回は両軍とも 、
「本拠地以外のエリアにリーダー駒があれば+1VP」
を得られないため、武田が+2VP。
よって、トータルでは上杉+1VP
第4、第5ターンは上杉の増援が武田を上回るので、ビハインドを跳ね返すのは難しそう。
戦評
戦力は、前半は武田優位、後半は上杉優位。
よって、武田は前半でVPを上回らないと大変苦しい。
後知恵になるが、両軍ともカード(各々3枚しかない)を無駄遣いしている。
Turn2の上杉。
最後に「将軍の仲裁」を出すのであれば、最初に「不穏な噂」を出す必要はない。
残しておいて5ターンに使い、武田の動きを封じるべきであった。
Turn3の武田。
戦闘時にはさっさと「将軍の仲裁」を出し、「車懸かりの陣」は最後の攻勢に温存しておくべきであった。
ソロプレイだと関係ないが、カードを残しておいて相手プレイヤを警戒させるのは重要。
コメント
例えば、上杉が南部3エリアに各1ユニットを進出させた状態でこのカードを出せば、当該エリアは中立化し、武田はVPを得られないことになる。
このとき、上杉が北部2エリアを確保していれば、VP差は5。ほぼ勝敗が決してしまう。
武田がこれを防ぐには、自軍も北部2エリアに進出しておく必要がある。
このゲーム、本来はそういうプレイをするべきだったのかもしれない。
つまり、犀川を挟んで睨み合うのではなく、両軍が全エリアに入り乱れ、各地で戦闘するゲームだったのではないだろうか。
...と思ったのだけれど、あんまりプレイ例を見かけないのでよく分からない。